【化学基礎】物質量モル(mol)の意味をわかりやすく解説!高校化学ではこう教えるしかない!高校生はもちろん!若手教員・教師は指導案に!

ココケロくん
相対質量・・原子量・・仮の重さって意味わからん・・・
ココミちゃん
そうねえ・・やっぱりg[グラム]の方が使いやすいもんね
ココケロくん
原子1個1個が軽すぎてな・・一体何個集めたら現実的な重さになるのやら
ココミちゃん
ココミロくん!それよ!!!
 

 

 

実は、2019年に物質量モル(mol)の定義は変更されています。
以下のPDF「キログラムとモルの新しい定義 ―キログラム原器から物理定数へ―」はすこぶる難しいので読まなくてもいいですが、一応経緯を置いておきます。ヘッダー画像がPDFに出てくる「キログラム原器」です。

https://www.jsac.or.jp/bunseki/pdf/bunseki2019/201905p193.pdf

歴史的にもmol概念はかなーり難しいため、高校生も教える側の教員も物質量モルは苦手になりがちです。
化学基礎も化学もmolからは逃げられないというのに・・・!!!!

しかし、嘆いても仕方ない!我々は生き延びなければならない!

ここからは、長い経験の中で、高校生に物質量モル(mol)を教えるにはこの流れしかない、という究極の流れをお教えします。

 

高校生の皆さんは勉強のために、教員の皆さんは指導案作りや板書作りにお役立てください。

物質量を”受け入れる”流れはおそらくこれしかない

原子は軽すぎて質量が扱いづらい

相対質量の導入

同位体おるやんけ!!!

原子量の導入

ここまでが

こちらに書いた内容になります。
続きとして

原子量の導入

仮の重さ(相対質量とその平均としての原子量)と実際の重さ(g)を繋げたいなあ

物質量モル(mol)の導入

となります。では、参りましょう!

原子量を導入したけど、仮の質量って・・ねえ?

 

noteではココミロ生物ふうの吹き出しを消しゴム判子にて再現!見に来て!!!!


例えば塩素Clの原子量は35.5とされることが多いです。
で、この35.5というのは相対質量の平均値なので、結局は相対質量。

でも質量って、実際は「g」(グラム)で運用されるのが普通ですよね。
相対質量やら原子量やら言われても・・現実で使えないと・・ってなっちゃいます。

そこで人類は考えました。
塩素Clの原子量は35.5
じゃあ実際に塩素Clが35.5 [g]
になるのはどんな時なのか?

結果、塩素Clが35.5[g] すなわち原子量に[g]を付けた値になるのは、
6.0×1023 [個]だったのです。

これこそが1.0[mol]が6.0×1023 [個]である理由そのもの。
この数を集めることで、仮の数値だった原子量が実際の数値である質量へ
と変換されるのです。

 

だからmol計算ではこうなる

(1)1.0[mol]は6.0×1023 [個]なので、これを用いてmolと個数の変換をしましょう。

となります。これが教科書の最初の問題。

(2)1.0[mol]は|原子量・分子量・式量《モル質量》に[g]をつけたものなので、これを用いてmolとgの変換をしましょう。

と次になります。少し難しい話ですが、Clは原子量35.5、Hは1.0です。
これは相対質量であるため、Clの35.5分の1の重さがHです
ここで、Clを1.0[mol]集めると原子量gになるのでClは35.5[g]です。

そしてClの35.5分の1の重さがHですので、Hは1.0[g]
すなわちHも原子量1.0に[g]を付けた数値となり、全ての原子量を同様に使うことが出来ます。

便利!!!!!!

その他、(3)標準状態の気体の体積とmol の話や(4)密度処理の話に繋がっていきます。
これはまた次回のnoteにて、たくさんの計算問題を通して確認していきましょう。
ではまた!

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