高校生物の勉強の仕方
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最初に
今回は、高校生物を「本当に0から始める」人を対象としています。
最終的には国公立大学にまで届くようご案内します。
高校生物にはおよそ4つのStepがあります。
そのなかで、最も差がつき、最もないがしろにされがちなのが「引き出せるかどうかの確認」です。
「覚える」という行為は難しく、なにをもって「覚えた」とするかが重要です。
ココミロ生物では「求められた時に引き出せる」ことを「覚えた状態」と定義します。
なお、センター試験のみで構わないという方は「Step2まで」で十分でしょう。
Step1.用語および内容の全体像を把握する
【おすすめ使用教材】
・学校でもらった教科書【最優先】
・センター試験 生物基礎の点数が面白いほどとれる本
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基本は教科書で良いと思いますが、それは学校での授業をしっかりと受けている前提でしょう。
授業を受けていない場合、「生物基礎の点数が面白いほどとれる本」が良いと思います。
新課程の生物基礎として「センターだけを考えた場合」深入りしすぎな感もありますが、
ストーリーとして語ってくれるので、頭に入りやすいと思います。
・大学入試 山川喜輝の生物が面白いほどわかる本
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理系生物用です。正直なところ、上記の生物基礎のものと比較すると、内容・網羅性ともにイマイチですが、
Step1としてはこちらでよろしいと思います。
Step1で最も大切なこと
覚えようとしないことです。
え、覚えないといけないんじゃないの?とお思いでしょう。
もちろん、最終的には覚えなければなりません。
しかし、この段階で覚えようとすると「苦痛」をうみます。
苦痛は学習へ向かう意志を妨げます。
まあ、覚えなくてもいいんだ。と思って気楽に構え、
「まずは1冊を通読する」ことを目標としましょう。
ここで通読することにより頭の中に「高校生物のデータベースの原型」がうまれます。
大体どんな内容を、どれくらいの分量行うのかが、おぼろげにわかる、という状態です。
このデータベースの原型は、このあとのStepによりその精度をあげていくことになります。
なお、繰り返しになりますが、学校の授業をしっかりと受けている場合、
教科書を通読するのが最も早く、効率的です。
Step2.問題集を解きながら、覚えるべきことを確認する。
【使用教材】
・学校でもらう問題集【最優先】
ほとんどの場合、Step2はこれで十分です。
やる場合は「基本例題」と「基本問題」を中心に行いましょう。
特に、「基本例題」にはその単元のエッセンスが詰め込まれています。
・生物 入門問題精講
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もう1冊なにかやりたい、のであればこちらをオススメします。
・リードライトノート
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学校で配布される問題集がなければこれいいですよ。オススメです。
ぱっと見、とても簡単そうに思えますが、ちゃんとやればものすごく力になりますし、
書き込み式なので取り組みやすいはずです。
Step2のポイント
大事なのは、「間違っていい」ということです。
このStepの重点は、「入試において解けなければならない問題は何か?」を知ることにあります。
教科書には膨大な情報が書かれておりますが、その中でも「出やすいもの」は存在しますし、
「入試特有の聞かれ方」もあります。そういったものを知っていくという段階です。
ただし、「間違った問題は、次回間違わないように調べて理解する」というプロセスがここでは必要になります。
その際必要なのが、「調べる用の教材」でしょう。
・大森徹の最強講義117講
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・生物合格77講
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のどちらかがオススメです。
この2冊は実際に書店等で確認し、好みの方を選ぶといいです。
「調べる用の教材」は資料集でいいのでは?という思いがあるかもしれません。
本質的にはそれでいいんですが、教科書・資料集は「受験用にはつくられていません」。
したがって、入試問題用の解説集ではないのです。
ですので、入試問題用の解説集として、有名予備校講師のお二方が書いたこの2冊をおすすめします。
ただし、学校でしっかりと受験対策をしてくれる教員がいる場合、もっとも効率的なのは資料集となります。
こまったら信頼できる生物の先生に相談してみてください。
なお、全4Stepのうち、最も時間をかけるべきはこのStep2であり、
3年生になるまでに終わらせておくとかなり有利です。
基本例題、基本問題を間違わなくなった時が、このStep2のゴールです。
何度間違っても構いません。間違わなくなるまで粘ってください。
Step3.「引き出せるか」の確認
【使用教材】
・学校でもらう問題集
「発展例題」「発展問題」を中心に行います。
・生物 基礎問題精講
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難易度、網羅性、分量すべてほどよいレベルであり、オススメです。
ここに載っている問題は「典型・有名問題」であり、毎年どこかで出題されています。
Step3のポイント
絶対間違わないぞ、という気持ちで臨むことです。
それでも間違うでしょう。ただし、臨む気持ちとしては間違ってはいけません。
Step1と2を越えてきたあなたは、高校生物でやらなければならないことのほとんどは知っているはず。
ということは、解けない問題はないはず、なのです。
それでも解けない問題があるのであれば、それは「まだ知らないことがある」か
「知っているのに引き出せなかったか」のどちらかです。
知らないことがあるならばその問題演習のなかで覚えてください。
問題は「引き出せない」場合です。
なぜ引き出せなかったのか?を考えるんです。
それは「そもそも知識があやふやなのか?」
「問題文で注目すべき場所に気づけなかったのか?もしそうなら何故気が付けなかったのか?」
といったことを1問1問しっかり考えるのです。
その過程で、問題の作られ方も見えてきます。
出題者のヒント部分もわかるようになります。
逆にいうとこの「なぜ引き出せなかったのか?」を意識しないと、それは見えてこないのです。
なお、このStep3の時点で、生物の学力は国公立大学を狙えるレベルになります。
ただし、最難関国公立を目指す場合、次のStep4が必要となります。
Step.4 高みを目指す
【使用教材】
・生物 標準問題精講
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・大森徹の最強問題集159問
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やりかたはStep3と同じです。
この2冊はどちらを用いても構わないと思います。
このStepまで来た人は、もう自らの勉強のしかたを確立していることでしょう。
なお、「重要問題集」という有名な問題集があります。
化学の出来は最高に良いのですが、生物は問題の選定および解説がイマイチなので
ここではオススメとして紹介してはいません。
最後に
生物という科目で大切なのは「用語の定義」だと思います。
その用語を説明できますか?ということです。
例えば、
「代謝」「独立栄養生物」「窒素同化」「窒素固定」「配偶子」「相変異」「中規模撹乱説」
を説明せよ。と言われてできるでしょうか?
発展的な部分で言えば、
「cDNA」「ライオニゼーション」「自家不和合性」「血縁度」「RNA干渉」
といったところでしょうか。いかがでしょう。
このような部分は全Stepで意識し、問題文のなかで少しでも「ん?」と思った用語は調べましょう。
たいへんに思えるかもしれませんが、その地道な積み重ねこそが最終的な近道となります。
がんばりましょうね。応援しています。