【生物基礎】生物の共通性と多様性って?

ココケロくん
共通性と多様性??
ココミちゃん
そうね。授業で言ってたの覚えてる?
ココケロくん
うん〜。でもこれって矛盾していると思うんだよなあ。
ココミちゃん
矛盾って?
ココケロくん
「共通性」って「同じ」ってことでしょ?「多様性」って「違う」ってことでしょ?「同じで違う」っておかしくない?
ココミちゃん
なるほど。とても良い疑問だと思うわ。

目次

それは「生物」なのか?

ココミちゃん
ねえ、掃除機って生物だとおもう?
https://ja.wikipedia.org/wiki/掃除機
ココケロくん
いやいや・・・。さすがにね。生物苦手ですけど、さすがにそれは。
ココミちゃん
どっち?
ココケロくん
「生物」ではありません!わかるよ、それくらい!
ココミちゃん
正解!すごいね。
ココケロくん
・・・
ココミちゃん
じゃあカエルは?
ココケロくん
カエルは「生物」だよ!!バカにしないで!
ココミちゃん
ねえ、

どうやって見分けたの?

ココケロくん
え?

「生物」たる「共通項」

掃除機は生物ではない「無生物」であり、カエルは「生物」です。
みなさんもココケロ君と同じように「見分ける」ことが出来たと思います。

しかし、何故見分けることが出来たのでしょう?

「知っていた」からなのでしょうか。

たとえば貴方の目の前に、見たことのないカエルを見せたとして、
たとえば貴方の目の前に、見たことのない鉱物を見せたとして、
前者が生物で、後者が無生物だと、貴方は何故か見分けられるのではないでしょうか。


これは「生物」だ!と私たちが判断する際、
無意識のうちに「生物であればこうだろう」という特徴を判断しています。

ココケロくん
特徴・・・ねえ・・・。動く、とか?
ココミちゃん
たしかに掃除機は動かないよね。でも、それだと「植物」とかが「生物」じゃなくなっちゃう。
ココケロくん
あー、そっかー!生物って広いもんなあ。じゃあ特徴って難しくない?
ココミちゃん
そうね。でも、「生物」である以上必ず「共通で持っている性質」がある。これは自分ではなかなか気づけないかもしれないから、まとめてみるね。
ココケロくん
思ったより多かった。これ覚えるの?


はい。これは覚えることになります。
「生物基礎」だけのひとは①〜④まで。「生物」までやる人は⑤も⑥も覚えましょう。

なお、これらを「すべては満たしていないけれど部分的に満たしている」ものは無生物の扱いになります。

「生物」であればこの特性を「すべて満たします」

ココケロくん
覚えるの大変じゃない?


そうですね。でも、これは自然に覚えることになります。

生物基礎の教科書をご覧ください。
我々は「細胞→代謝→DNA→恒常性」の順番に学ぶはずです。

実はこれは生物の「共通性」を順番に学んでいたのです。

ココケロくん
てことは、忘れたら教科書で学んだことを思い出せばいい?


そうなります。
ちなみに教科書の「恒常性」のあとは「植生とバイオーム→生態系」となりますが
この部分は「多様性」の話になっています。

生物の共通性

簡単に1つずつ見ていこうと思います。
なお、この共通性こそが我々がこれから学んでいく内容になりますので、
ここでは本当に軽く触れるだけになります。

よくわからない用語があっても読み飛ばして大丈夫ですよ

1、細胞から出来ている

生物は必ず「細胞」というものを持っています。
例えば掃除機を顕微鏡でどれだけ探したとしても、「細胞」は見つけられません。

しかし、我々人間も、カエルも、顕微鏡で探せば「細胞」を見つけることができます。
難しい言い方をするとこの「細胞」こそが「生物の機能と構造の基本単位」となります。


2、ATPのエネルギーを用いて代謝を行う

生物が体内で行う化学反応を代謝といいます。
我々が「生きている」というのは「体内で様々な反応が起きている」ことに
他なりません。

生物はこの反応を起こすために、ATPのエネルギーを使用します。

ココケロくん
あ、掃除機の場合はコンセントの電気のエネルギーで動く?


そうですね。

3、核酸を遺伝情報として用いて増殖する

増えることができる、ということになります。
子供を作ることができる、という見方もできます。

掃除機は勝手に増えたりしないですよね?

4、恒常性を持つ

「元の状態に戻ろうする性質」を持つ、ということです。

たとえば風邪をひいても、治ります。
これは「風邪を引く前に戻ろうとする」という見方が出来ます。
骨折しても治りますよね。

ただし、掃除機は壊れたものを放置していても勝手に治ってくれません。


5、外界からの刺激に反応する。

たとえば暗いところから明るいところに移動すると、我々の瞳孔は開きます。
熱いものに触ると反射的に手を引っ込めます。

このような反応は生物が持つ特徴です。
掃除機は刺激に反応しないですね?

6、進化をする

生物は進化をすることができます。
掃除機は人間が手を加えない限り、新たな機能が追加されたりはしません。

多様性

ココケロくん
なるほどね〜。なんとなくわかった。これが共通性ってやつね。
ココミちゃん
うん。生物であれば必ず持っている性質。
ココケロくん
「同じ」ってことだよね。じゃあ、多様性ってなに?
ココミちゃん
実際さ、生物ってたくさんいるよね、ってことなんだけどね。


共通性とは「生物には皆同じ特性がある」ということであり、
多様性とは「生物はさまざま異なる」ということです。
一見矛盾しているこの2つは、
「共通性と多様性の由来」を正しくおさえることで両立できます。

共通性と多様性の由来

生物には共通性があり、しかし多様性もある。
一見矛盾するこの2つだが、

そもそも何故生物には共通性があるのか?

が両立のヒントとなります。

現存する生物には

ある共通の祖先が存在している

というのが共通性と多様性の由来です。

「共通の祖先」から派生しているため、「共通の祖先」が備えていた「性質」は
その子孫に「受け継がれている」。

そのため、「共通の祖先」が持っていた「細胞・代謝・増殖・恒常性」といった性質を
現存するすべての生物は受け継いでいる。

そして実際には共通の祖先はそのままの形で残っているわけではなく、

地球の環境に合わせて進化し、派生していった

のです。

「地球の環境」といっても様々。
海には海に適した姿があり、樹上生活には樹上生活の、砂漠には砂漠の、空には空に適した姿と生活があります。

地球には様々な環境があったため、その環境に合わせて生物は多様化していったのです。

しかし結局は共通の祖先からの派生なため、どんなに多様化しても
共通の性質は備えている。

これが「生物の共通性と多様性」の意味となります。

ココケロくん
ほほー。「共通の祖先」っていうのが大事な考え方な感じか。
ココミちゃん
そうね。「共通性と多様性」は高校生物を貫くテーマよ。しっかりと理解しておいてね。